フルート【”音が当たる”という感覚を味わうためには】
サックス&フルート講師の石神有規です。
フルートをしばらく練習していくと、昨日はすごくいい音が出せたけど今日は全然ダメだ。ということがよくあります。
“音が当たる”という感覚を味わうと、いつもその状態で吹きたいのですがなかなかうまくいきません。
まず、調子がいいと思ったときに頭部管と胴部管の接続部分に印をつけましょう
黒の油性ペンで印をつけてあります。
フルートは息の向きが少し変わるだけで、音程と音色が劇的に変わります。
楽器だけでも同じ状態にしておくことはとても重要です。
それでも練習していくと、音程が合わなくてなっていく場合があります。
明るく大きい音を好む人は、歌口をあまり塞がないで吹くようになるので音程が高くなります。少し頭部管を抜くか内側に向けなければいけません。
綺麗でよく響く音を好む人は、歌口を割と塞いで吹くので頭部管を入れるか外向きにする必要があります。
歌口を塞がないで吹くと大きい音がだしやすくなり、音程が高くなります。
塞いで吹くと上品な音がだしやすくなり、音程が低くなります。
歌口を外側に向けると音程は高くなり、内側に向けると低くなります。
頭部管を入れると音程は高くなり、抜くと低くなります。
自分の一番吹きやすい頭部管の抜き具合と向きを探します。
僕の場合は、頭部管を8mm程抜いて、歌口が真上を向くようにキーの直線上にしています。
チューニングのために頭部管の抜き差しはあまりしません。
気温が低いと管楽器は音程が低くなります。そして、息を入れるたびに管が温まって音程が上がります。
吹く前に楽器を体温で温めておき、顔の向きで歌口の塞ぎ具合を調節して音程をコントロールします。
寒いときは管の中に水滴がつき、指も動かなくなるので演奏どころではなくなります。
逆に気温が高いと管楽器は音程が高くなります。管に水滴がつくことがなくよく響くような気がします。
息を入れることで音程が変わることもないので、場合によっては頭部管を少し抜いてもいいかもしれません。
暑いときは、汗で楽器が滑って演奏どころではなくなります。
冷暖房完備の場所で演奏したいですね。
自分の吹きやすい頭部管の抜き具合と向きが決まったら、吹き方で音程や音色を変えられるようになっているはずです。
そこまでくれば、毎日安定した音が出せるでしょう。