Jan 21, 2017

【バンドで飯って食ってけんの?最終章】

こんばんは、代表の大野木です。
今回でこのシリーズは最後です。

すぐ書こうと思ってたのに前回の記事から半年も経ってしまいました、、、

前回の記事はこちら

 

 

前回はバンドの絶頂期。

でもそう上手くいかないのがバンド。

 

バンドの危機とは

 

メンバーの脱退です。

 

しかもベースとキーボードと2人も。

 

ちなみにベースとキーボードは当時大学生、要は就職を選んだわけです。

今思うと、一流大学で勉強も大変なのに、よくバンド活動していたなと思います。

きっと彼らは周りの大学生よりも遊ばずに、音楽一直線で頑張っていた僕らと同じ目線で音楽をやっていたんだなと思います。

なので大学卒業しても就職せずに、一緒にバンドで食っていけるようにやっていくんだなと勝手に思ってました。

当時は「同じところを目指すはずじゃなかったのか」と裏切られた思いが実は強かったのです。

でもよく考えると、とても賢い選択だったのかなと思います。

その2人は大企業に就職して、結婚し、子供も生まれて幸せな家庭を築いてます。

脱退したからと言って、仲が悪いわけでもなく、数年に一度は会ったりして、酒を飲み交わして昔話で笑いあったりしてます。

そしてなぜか奥さん同士が仲良くなったりと(笑)

ちなみにベースとキーボードが脱退する前にはトランペットがメンバーからサポートへ。

なので正メンバーは7人から4人となってしまいました。

さて、メンバーの脱退で奈落の底に突き落とされたCAMELさん、でもめげません。

1stアルバムが予想以上に売れて、いろんなとこからライブのお誘いもありました。

 

そして、実はライブアルバムのリリース、2ndアルバムのリリース予定もあり、活動を止めるわけにはいきません。

ライブアルバム、2ndアルバムのレコーディングは脱退前に無事に録り終わっていました。

ちなみに2ndアルバムはN.Yに2週間滞在してのレコーディング。なんだか聞こえはとてもかっこいいですが、交通費を考えても日本でやるより金銭的に良かったのです。

N.Yもライブハウスでも2回ライブしました。

ここでのレコーディング、ライブは自分としてもとても勉強になりましたね。

 

 

話を戻します。

ということでメンバー探しをしました。

気持ち切り替えもなんだか早かったような気がします。

 

でもキーボードとベース、これが実はなかなか見つからないんです。

見つかっても相性、技量などなかなか妥協できずという感じでした。

 

当時はこのメンバーが決まらなくて、もっと活動したいのにできないというなんとももどかしい感じで、皆ピリピリしていました。

 

そんな中でもサポートだけどベースが見つかり、とりあえずキーボードなしでも出来る曲でやったりしてなんとか活動していました。

ちなみにこの時期にサポートしてくれたベーシストは僕の行っていた音楽専門学校の後輩にあたる人物で、今やベースマガジンにも載る超若手売れっ子ベースシストです。

 

ですが、やはりサポートだと活動に限界があります。

地方の遠征にも行きたいけど、サポートメンバーとスケジュールが合わず、、、

トランペットはサポートが2、3人いたのでそこはなんとか都合つけたという感じです。

ベースはサポート、キーボードなしで1年ぐらいが経ち、やっとメンバーが見つかりました。

メンバーが見つかってからはライブライブの嵐でしたね。

ツアーにも行ったりとなんだか吹っ切れたような感じでした。

 

ですが、、、、

 

 

また2年ぐらいしてキーボードが脱退。

 

ここでバンド解散を決意。

 

 

200611.23に高田馬場CLUB PHASEで解散ライブをしました。

ちなみにこの解散ライブではなんと350人もお客さんが入ったそうです。

毎回のライブでお客さん呼ぶのに必死だったのに、最後ってなるとこんなに来てくれるのかと思いました。

あ、でもクアトロツアー(心斎橋クアトロ、名古屋クアトロ、渋谷クアトロ)やったときは渋谷クアトロに400人入ったと聞きました。

スリーマンライブだったので、もちろん全てがCAMELのお客さんではないですが、今考えるとあんな大きいところでよくやっていたなと思います。

でもこんなお客さんがこんな来てくれるのに、なんで解散するんだろうっていう矛盾もあったりしましたね。

 

 

こうやって振り返ると、やはりメンバーチェンジがとてもネックだったこと。

なのでずっと同じメンバーでバンドを続けるってのは奇跡なんですよね。

トップアーティストで活躍している、ミスチル、バンプ、サザンなどのバンドもオリジナルメンバーでずっと続いているってすごいことなんですよね。

 

お互い人間なので、ずっと一緒にいると嫌なこと、ダメなとこをどうしても見てしまう。

もちろん、CAMELのメンバー同士、皆譲れないとこがあって曲が進まなかったり、罵りあってケンカもありました。

それでも人間関係が壊れることはなかったです。

きっと真剣に真面目に音楽に取り組んで、皆、同じ方向を目指して、そして信じていたからだと思います。

 

ちなみに2ndアルバムの売り上げは1stアルバムには届かず、いわゆる不発という形になりました、

それでも3000枚は売れたそうです。

売れなかった原因としては、おそらくスカから離れすぎたのかも。

スカバンドなので、もちろん裏打ちを基本には考えていたのですが、その当時メンバーは、いろいろな音楽性を取り込みたくて、ストレートなスカから少し変化球のかかったスカになりすぎてしまったんだと思います。

今思うと、もっとキラーチューンで攻めて踊りやすいアルバムにすれば、もっと売れたのかなとは思いますが、やはりその当時の心境としては、いろいろなジャンルを取り込みたかった。

1stよりは売れなかったけど、内容、質などにはメンバーが納得しているというのがあります。

ただ、やはりリスナー目線というのはとても大事です。

メンバーが納得した音楽とリスナー目線が必ずしも一致するわけではないので、そのバランスがとても難しいです。

その辺りは客観的に見てくれるプロデューサーというのが必要になってくるのかなと思います。

 

さて【バンドで飯って食ってけんの?】というこの記事のタイトルですが、

やり方次第でなんとでもなります。

 

むしろ、今の時代の方がネットなどを使って幅広く、そして世界にも伝えることができます。

要はうまくマネジメントできるかどうか。

残念ながら、CAMELはマネジメントが上手ではなかった。

別に誰が悪いというわけではなく、メンバー全員がバンドマンしすぎたのかも。

 

当時仲が良かったバンドはCD手売り、グッズなどツアーで100万は稼げたと言ってました。

1stアルバムの時の印税にはビックリしましたが、やはりコンスタントにリリースして、ライブでCD手売り、グッズ販売などで収入は得られます。

ただCAMELはメンバー7人なので取り分はどうしても少なくなってしまう。

メンバー3、4人なら生活を最小限にしていけば、バンドで飯は食っていけるのです。

少しでもいい生活をしたい、娯楽をもっと楽しみたいという方は、普通に働いたほうがいいかもしれません。

知り合いのバンドマンは事務所に所属して月給15〜20万ほどもらっていたと言っていました。

ただ、所属するということはそれなりに自由も奪われてしまいますが、その半面、金銭的な面、CDのプロモーションなどもしっかりとやってくれます。

その知り合いのバンドマンはもう解散してしまいましたが、日本を代表するモンスターバンドです。

CAMELは事務所などに所属はしておらず、レーベルとの単発契約でした。なのでそういう月給制もあるという内情が聞けてとても勉強になりました。

でももっと大事なことは、同じ方向を目指すメンバーとずっといい音楽をやり続けれるか。

きっとお金は後から付いてくるでしょう。

 

これからバンド組む方、現在バンドを組んでいる方に少しでも参考になることがあれば幸いに思います。

 

↓ライブアルバムと2ndアルバムです。

いやー懐かしいなー

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まだネット通販でも買えますよ(笑)

一応宣伝しておこうと思います。

2ndアルバム「One drop addiction」/CAMEL

アマゾンでめっちゃ安く売られててショック。。。

 

1stアルバム「GANG OF THE SKA」/CAMEL

こちらは定価で売られてますね

 

 

 

なんだかこうやって書いているとバンドやりたくなりますね。

って言っておいて組んだら組んだで大変になったりするんですが(笑)

 

 

 

 

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